きれいの手びき #006 ~野菜で春の体づくり〜

2023.03.21
あなたの美しさをつくりだしている源はなんですか?

おいしいものを食べたり、可憐な花を見たり、ふとした人の優しさに触れたり、はたまた「推し」の動画を見たり……。
朝夕のスキンケアとともに、薄いミルフィーユを重ねるように、心が動く日々の小さな幸せも、きっとその要素になっているのではないでしょうか。

このコラムでは、そんな「美しさの源」になるような、毎日の暮らしで実践できるシンプルなアイデアや、季節のミニ知識をお伝えしていきたいと思います。

春の食事はシンプルに

体の冷えと乾燥が気になる冬も終わり、少しずつ暖かさを感じる3月。心もゆるめながら春を迎える準備を始めませんか。この季節は新芽が芽吹き始めたり、植物や生き物たちが活発に動き始めます。私たち人間も散歩や外でのストレッチなどで体を動かしつつ、食事も変えていきたいものです。春の食材は独特のアクの強いタラの芽、ゼンマイやワラビなど山菜が有名ですが、これらは体内の毒素を排出すると言われて「春の皿には苦みを盛れ」という言葉もあります。

とはいえ、これらの食材はなかなか手に入りにくくつづけにくい……と思う方もいるかもしれません。そこで今回は、身近な食材、特に野菜を中心とした簡単に始められる食習慣3つをご紹介します。

野菜が主役の食習慣 3Tips

Tip1.美容と健康に小松菜、もやし、レタス
小松菜は天然のマルチサプリといわれるほどビタミン類やカルシウム鉄分が豊富。レタスは抗酸化力の高いβカロテンが含まれ、免疫力を上げる効果の高い野菜です。せっかくなので、この季節にたっぷりとりましょう。

Tip2. 1日1杯の味噌汁
日本人が昔から親しんできた家庭料理ですが、実はすごいパワーが詰まっています。 味噌は「美と若さを保つ」と言われる発酵食品。 美肌効果の良質のアミノ酸が豊富で、味噌汁を1日3杯飲み続ける実験で、肌の水分量が上がり、代謝が増したうえにキメも整ったという研究結果も報告されています。防止にも力を発揮するとして外国人からも健康食材として注目されています。

Tip3. 魔法の野菜スープ
体の陰陽のバランスを整える考え(マクロビオティック)に基づいて作られたスープのレシピがあります。キャベツ、カボチャ、人参のみじん切りをすべて同量用意し、この順番通りに下から鍋に重ね入れていきます。温まったら、ザルでこして温かいうちに飲みましょう。味付けはなし、塩も入れません。10時と14時の1日2回飲むことがおすすめ。きっと効果が実感できますよ。


食の変化は思い立ったらすぐにアクションできるので、まずは気軽にスタートしてみましょう。春は野菜の種類も豊富なので、普段の食事からスープや味噌汁などに取り入れて、楽しく料理をしながら心身を整えていきましょう。

illustration : CHIHIRO YOSHII
WRITER
岡村 貴子 - Okamura Takako -
日本第一号のオーガニックコンシェルジュ。現在は企業のウェルネスデザイン研究所の所長を務め「仕事も暮らしも自分のウェルネスは自分でデザインする」ことを推進している。植物療法士、キャリアコンサルタントなどとしても活動する。著書に『おつかれ女子のウェルネス手帳』(幻冬社)、『オーガニック入門』(ソニーマガジンズ)。