On Beauty: Ayumi Kusumi #3 The Power of One’s Path

雑誌メディアやご自身のSNSを中心に、シンプルで丁寧な言葉と美しい写真で織りなす日常や世界観に注目が集まるエッセイスト久住あゆみさんの連載。


久住さんが考える「美」とは？

私が思う、「道が見えている」ということは自分の人生で何を大切にするべきかを知り、そこに向かって背筋を伸ばしてまっすぐ歩いているイメージでしょうか。

そんな迷いのない姿は潔く、パワーがある。
そしてそのエネルギーそのものが圧倒的な美として宿り、そのまま他者の目にも映る。
自分だけの「道」を知ることは自分だけの「圧倒的な美」に近付く第一歩。

もちろん、誰しも最初は自分の魅力も自分の道も分からないもの。試行錯誤しながら、紆余曲折の数々のドラマを経て、時間をかけて一歩一歩辿り着くのだと思います。

外見的なことよりむしろ内面から生まれてくるのが「圧倒的な美しさ」ならば、それをもっと身近に感じられませんか。

誰しもが自分を知り、自分の道を見つけた先に得られる可能性があるのだから。

逆説的ですが「圧倒的な美しさ」を持つ人は自身の外見的な美しさをそこまで意識していないようにも見えます。美しいということは大切なことだけど、それは自分のほんの一部。魅力はもっと別にある。そんな余裕すら感じます。外見の美しさだけにこだわることなく、心の声に素直に従いながら、「自分だけの道」を楽しく探索していく。そんな道の先に辿り着くのが「圧倒的な美しさ」なのだと思います。