体をいたわる季節のレシピ - February -

2023.02.09
移ろう季節とともに、ゆらぎ、変化する肌や体。旬の食材をとりいれ、内側からととのえるレシピを、料理家・植松良枝さんに教えてもらいました。

2月 立春 - 菜の花のワンタンスープ

1月〜3月に旬を迎える菜の花は、やさしいほろ苦さで和・洋・中どんな料理にも合う万能食材。今回は、そんな菜の花を使ったワンタンスープのレシピをご紹介。ほのかに春を感じつつもまだまだ寒さの残る2月にうれしい、体があたたまる一品です。

植松さん:スーパーに出回ると、春の訪れを感じる菜の花。実は店先で売られているときは、ぎゅっと潰されて小さい状態になっていることが多いんです。調理する前に30分〜1時間ほど水につけておくと、ふわっと広がりみずみずしさが戻りますよ。

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――水につけるだけで、こんなに生き生きとした表情になるんですね。刻んだ菜の花がたっぷり入ることで、ワンタンも鮮やかな緑色になり食欲をそそります。

植松さん:今回はワンタンの皮1パック分、30個を目安に作っています。余ったワンタンは生のまま冷凍可能。バットなどに入れてなるべく重ならないようにして冷凍庫に入れ、表面が凍って固くなったら保存袋に詰めてください。1人〜2人前くらいなら、煮立てたスープや鍋に凍ったまま入れてもおいしくいただけますよ。

――凍ったまま入れるときは、多く入れすぎるとスープにとろみがつきすぎてしまうので、注意が必要ですね。帰りが遅くなった日などにも、手軽にボリュームのある一品ができるので重宝しそうです。

レシピ


<材料(作りやすい分量 ワンタン約30個分)>
ワンタンの皮 1袋(30枚入)

<肉だね>
むきえび 150g
菜の花 1/2束(約80~100g)
長ネギみじん切り 8cm分
しょうがのみじんぎり 1片分
片栗粉 大さじ1
塩 小さじ1/4
こしょう少々
ごま油 小さじ2/3

水 800ml
溶き卵 1~2個分

A
酒   小さじ1
ナンプラー 大さじ2

<ワンタンを作る>
1.ワンタンの肉だねを作る。菜の花は塩ゆでし、粗熱がとれたら細かく刻み、水気をしっかりと絞る。えびを包丁で食感が残る程度に叩き、粘り気を出す。えびと菜の花をボールに入れ、その他の肉だねの材料も全て加えて混ぜ合わせる。

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2. 手のひらにワンタンの皮を1枚広げ、中央にスプーンで肉だねをのせ、頂点を少しずらして三角形になるよう折ったら両端を中央に折り込む。(頂点をずらすことで皮が厚くなることを防ぐ。写真上のように、両端は折込まずそのままでもOK)

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3.スープを作る。分量の水を鍋で沸かしてAで調味したら、溶き卵を回し入れる。

4.別鍋に湯を沸かし、ワンタンを食べたい数だけゆでる。肉だねの色が変わって、皮が透き通ってきたらゆであがりの目安(2分程度)。

5.水気を切って熱々を器に等分によそい、熱々のスープを注ぎ入れてなじませる。

ぷりぷりのえびに爽やかなグリーンの菜の花、ふんわりとした卵。色合いにも春を感じる、ごちそうスープの完成。

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PROFILE
植松良枝(うえまつ・よしえ)
料理研究家。旬の食材を活かし、季節に寄り添った料理を提案している。料理教室や菜園での野菜づくりも手掛け、幅広く活躍中。著書に『一度は使ってみたい野菜で、何度でもつくりたいレシピ』(プレジデント社 )など。

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photo=Ryo Yonekura
text=Yue Morozumi(euphoria factory)


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