On Beauty: Ayumi Kusumi #24 About the Marriage

2024.03.26
雑誌メディアやご自身のSNSを中心に、シンプルで丁寧な言葉と美しい写真で織りなす日常や世界観に注目が集まるエッセイスト久住あゆみさんの連載。


久住さんが考える「美」とは?

On Beauty: 結婚について

少し年下の友人達と話していると「恋愛」の話になることも多く、
その時に結婚について質問を受けることがあります。
(SNSのメッセージでも)

「結婚を決めた理由って何ですか?」
「結婚生活ってどうですか?」
「結婚してよかったですか?」

まずひとつ目の結婚を決めた理由について。
「この人に決めた」というよりも「この人なら」と
迷わなかったという表現の方がしっくりきます。

そのうちの大きな理由のひとつは
「相手との会話が楽しい?」ということ。

結婚生活が長くなってくると当初のドキドキのようなものは
だんだん薄れてくるもの。

少し寂しい感じがするかもしれませんが、
恋愛と結婚は別のもの。
ほとんどの夫婦の場合、それは事実。
刺激と安心は相反するものです。

だけど難しいのは恋愛感情がゼロになると
結婚生活は続けられないという側面もあること。(好きがなくなると許せることのハードルがグッと上がるので共同生活しにくくなる)

では、結婚生活においての恋愛感情とは何でしょう?

ぴったりの表現を探すのは難しいですが、
例えるならば親愛という感情に近いかもしれません。
恋愛に必要なものが新鮮さと刺激ならば
結婚に必要なのは愛情と友情。

それには夫婦の会話が楽しいものであることはとても大きなポイントだと思うのです...!

結婚とはあの賑やかで華やかな結婚式や新婚旅行のことではなく、
その後にずーっと続く平凡な日々そのもののこと。

でも、だからこそ、面白いし味わい深い。

淡々と続く日々の中でたわいのない話や深い話、
その両方を織り交ぜた会話をやたくさん積み重ねながら楽しく過ごせれば、
それは結婚式の数時間や非日常の新婚旅行の輝き(もちろん素敵な思い出ですが)とは比にならないくらいに、ふたりの人生をゆっくりと深い色に染め上げていく。

そう考えると、落ち着いた平凡な日々もいいものに思えてきます。

結婚相手に求める条件などは人それぞれ違うので答えを出すのは難しいですが、まず会話をしていて純粋に楽しい。次々と話すことがある。この人となら何時間でも話せる。そう思える相手が相性がいい人なのではないか。と思います。

次に「結婚してよかったこと」は何か考えてみると
一番は生涯における味方ができたこと。

他にも色々ありますがひとつに絞るとこれに尽きます。
どんな時でも自分の味方がいることは信じられないほど心を強くしてくれる。

最後に憧れのご夫婦に聞いた結婚生活を仲良く過ごすとっておきの秘訣をシェア。

それはとてもシンプルなことでした。

「褒め合うことと、いつもどこかに触れておくこと。」

何か特別なことを頑張ろうとしなくても夫婦って
実はこんな単純なことで関係がよくなることが多いのだとか。

本当にそうかも...!  

恋愛も結婚も意外とシンプルなところに本当の答えがあるのかもしれませんね。
WRITER
久住 あゆみ -Kusumi Ayumi-
エッセイスト。大阪府出身、東京都在住。上京後、モデルとして主にCM、広告、ショーなどで活動。結婚、出産後しばらくの休業期間を経てエッセイストとして始動。培ってきた感性や体験を活かし、ジャンルに捉われない様々な分野でエッセイを執筆中。