お肌の相談所「色素沈着について」-前編-

皆さま、こんにちは。
第三回目のテーマは色素沈着の原因についてです。

日焼けや加齢によるシミなど気になる方も多いのではないでしょうか?
色素沈着の原因は1つではありません。

大きく分けた4つの原因を順番にみていきましょう。

色素沈着の原因は?

【1】紫外線と日焼けによる色素沈着
色素沈着が起こる・悪化する主な原因とされるのが「紫外線」です。紫外線は肌の内部に浸透すると肌に大きなダメージを与えますが、メラニン色素は、その紫外線が肌に与えるダメージから肌を守るために作られる物質なのです。「老人性色素斑」が起こる主要因は、長年にわたる紫外線によるダメージの蓄積と考えられています。この他の「雀卵斑」「炎症後色素沈着」「肝斑」についても、紫外線の影響で増悪することが分かっています。
紫外線によってシミができるということはかなり認知されてきているものと思います。
紫外線は夏場だけでなく年中降り注いでいます。また窓ガラスを透過する光もあるので、室内でも十分注意したいですね!AdobeStock_456473558.png

【2】摩擦による色素沈着
肌への「摩擦」は、紫外線に匹敵するほどの大きな原因となります。
それは驚きですよね!
「摩擦」とは、ナイロンタオルでゴシゴシこするといった行為に限らず、例えば、シートタイプのメイク落としで肌をこするように拭く、自己流マッサージでつい力を入れてしまう、美顔器で少し強めにケアしている、ファンデーションを塗るときのパフを強めにこすってしまうといった日常の何気ない行為も「摩擦」となり、「肌への刺激」となってしまいます。
「摩擦」を受けた肌は、摩擦による刺激に耐えようとして表皮を厚くしたり、紫外線によるダメージにさらされないように、メラニン生成が促されます。その結果、肌がくすむのです。知らず知らずのうちに摩擦を引き起こしてしまっているかもしれませんよね。

【3】ホルモンバランスの乱れ・ストレスによる色素沈着
肝斑(かんぱん)は、妊娠や出産、ピルの服用、更年期などホルモンバランスが乱れたときに出る「プラスミン(メラノサイト活性化因子)」という物質によって、メラニン生成が促されることで発現すると考えられています。この他、雀卵斑の主原因は遺伝的要素とされていますが、女性ホルモンの変化が影響して、妊娠中などに目立ってくることもあることから、女性ホルモンとの関係も指摘されています。また、メラニンの生成工場といわれる「メラノサイト」という色素細胞は、脳の神経系と深い関連があるので、強いストレスが加わると、メラニンの生成が促されシミができやすくなるといわれています。
紫外線以外にも女性ホルモンやストレスなどでもシミができてしまう、、、外的刺激だけでなく内的な要因もあるのですね!

【4】化学物質による色素沈着
化粧品に含まれるタール系や香料などの化学物質には、痒みやかぶれなどのアレルギー反応を引き起こしやすいものがあり、それが引き金となることがあります。それと関連して、ナイロン製品のタオルや洋服などによる肌への日常的な摩擦、うるしやイチョウといった植物などが原因となるケースもあります。


色素沈着は原因によって、ケア方法や治療方法が異なります。気になっている色素沈着を治すためには、原因を知ることが大切です。
まずは皮膚科を受診し、自分はどのタイプの色素沈着かを診断してもらうのもおすすめです。

次回は色素沈着を防ぐために、何が必要なのか見ていきたいと思います♪

日常でもできる対策を取り入れていきましょう!
WRITER
Hirashima Saki
薬剤師。meethでは商品開発に携わる。大学では薬による体内への影響を研究し、体の仕組みに詳しい。 meeth製品で10年来の肌荒れがみるみるうちに改善したことから、入社を決意。肌荒れに苦しむひとを一人でも減らすことが目標。